オリジナルの旗を製作しよう!という時に、まずはどんな種類の旗にすべきかお考えの方もいらっしゃるかと思います。
象徴となる大切な旗を、正しい知識で間違いなく作りたいと思うことは当然ですので、そのような方のために、ここでは旗の種類について解説させて頂きます。
旗の種類といっても、校旗、社旗、優勝旗といった、旗をお使いになられる用途はお決まりのことと思いますので、その中で、形や刺繍、装飾の有無など、どのような選択肢があるかを解説するので参考にしてみてください!
染め旗か刺繍旗か
旗の製作方法には、大きく分けて「染め旗」、「刺繍旗」、そして「染めと刺繍の組み合わせ」、の3種類があります。
刺繍旗と染め旗では、生地から付属品まで全く異なりますのでそれぞれどのようなイメージのものか、どのような目的で選択するかを説明させて頂きます。
総刺繍旗
完全な刺繍旗は、象徴として長く受け継がれるようなものであり、例えば社旗や校旗、園旗などであれば、周年記念に製作されたり、贈呈されるような際に製作され、その後も大切に保管されて式典などで飾られることで歴史や格式を表現します。
優勝旗であれば、大会の優勝者が保持し、次の大会の時に返還されて、代々受け継がれていくような象徴的なものです。
生地はつづれ織りや琥珀、綾錦などを使用して張りと重みがあり、職人による刺繍によって、さらに輝きと重みが感じられる高級で重厚感のあるものに仕上がります。
総刺繍旗についてさらに詳しく知りたいという方は、「オリジナルの刺繍旗を製作する際のポイント」の記事で詳しく説明していますので、参考にしてみてください。
染め旗
染め旗は、イベント等で屋内に掲揚されたり、会社や団体の存在を示すために屋内外で使用されたりと、様々な用途に使用されます。
染め旗を製作する際に選択する項目としては、屋内外に掲揚する場合はハトメ仕様、装飾を施して刺繍旗のように優勝旗や式典などに使用する場合にはフレンジ仕様にするといった選択肢があります。
それぞれ生地や製作方法が異なりますので、ご使用目的によって検討する必要があります。
ハトメ仕様
生地はポリエステルを使用することが多く、デザイン(色数)や枚数によって、インクジェットや昇華転写捺染などの染色方法で対応致します。綿の風合いがお好みの場合は、綿を使用して製作することも可能です。
フレンジ仕様
染め旗にフレンジで装飾を行う目的としては、刺繍だけでは表現できない複雑なデザインやフルカラーのデザインに、装飾を付けたい場合や、優勝旗や社旗、会旗などをコストを抑えて製作したいという目的で選ばれることがあります。
生地は、厚みがあり、フレンジの装飾などに向いている正絹塩瀬もしくはポリエステル塩瀬を使用することが多いです。
染め+刺繍
染めと刺繍を組み合わせる目的としては、刺繍で重みや高級感を持たせた旗がいいが、デザイン的に刺繍だけでは表現出来ない場合、シンボルとしてワンポイントの刺繍を施したい、刺繍で縁取りをして輝きを持たせたい、総刺繍の旗よりもコストを抑えたい場合など目的は様々です。
上の写真のように染め旗にワンポイントの刺繍を施したり、下の写真のように、染め旗をベースにロゴや文字の一部を刺繍で表現し、その他にも縁を刺繍で装飾したりと、染と刺繍を組み合わせて製作する方法があります。
通常の染め旗の生地に刺繍を施すと、刺繍に生地が引っ張られてしわになるため、厚みがありしわになりにくい生地を選択する必要があります。また、刺繍の重みで掲げた時に下がってくると見映えが悪くなるので、刺繍の大きさなどを考慮して製作する必要があります。この部分についてはプロの知識と経験が必要になるため、信頼できる業者に相談されることをおすすめします。
縦型の旗
縦型は長流旗と呼ばれ、一般的にイメージされる旗の形とは違いますが、会旗、校旗、優勝旗など、どの用途にも使われることがあります。長流旗が選ばれるのは、掲揚した時に文字がしっかり見えることが最大の理由です。
また、通常の染め旗を下の写真のように縦向きに使用することもあります。
このように、旗には使い方や表現したいデザインによって形や製作方法の種類がいくつもあります。シンボルとなる大切な旗だからこそ、目的に合った最適なものを製作することでより永く引き継がれていく良いものになると考えています。
今回紹介させて頂いた内容は入口の部分で、生地、刺繍、染色、装飾、付属品などにはそれぞれ選択肢があります。それらを工夫することで世界にひとつだけのオリジナルの旗が出来るので、信頼できる業者に相談しながら製作されることをおすすめします。もし、業者探しから迷っておられるなら、当ブログを運営する京都の老舗『加藤健旗店』までお問い合わせください。
きっとご期待以上の旗をご提案させていただきます。